今回、展示物の画像はない。
スマホのアプデをしくじって初期化したため、ぜんぶ消えた。
たくさん撮ったのに…。
なので、画像は図録とグッズのみだ。
データバックアップは忘れずに!
2018年夏の「縄文」展以来の、6年ぶりの東博だ。
はにわ展の開催を知って、行きたい!という気持ちと、人混みは避けたい気持ちが拮抗していた。
→はにわ展記念グッズ「みずらカチューシャ」出るよ!
(うわ!ほしいかも。行こうかな…)
博物館の偉い人たちが装着してる!
(でも一回付けて遊んで終わりだよな)
→ハニワと土偶の近代展もあるよ!はに丸が居るよ!
(行きたいなーどうしようかな…)
→はにわ展の音声ガイドは石田彰さんと森川智之さんだよ!
行きます!
みずらカチューシャ付前売り券購入。
11月金曜日
「ハニワと土偶の近代」展
昼時。東京駅構内の「SOBAP(ソバープ)」でバンバンジークレープを食べた。そば粉を練り込んだ生地でバンバンジーを包んでいる。バンバンジーの味が強く、生地も小さいサイズのため、ほぼバンバンジーだった。お腹は満たされた。
まずは、「ハニワと土偶の近代」展開催中の東京国立近代美術館へ徒歩で向かう。
東京駅正面の芝生広場を初めて見た。東京駅を背景に結婚式の前撮りをしている海外の新婚さんが居た。広場周辺の雰囲気も含め平和な光景だった。
美術館に入って真っ先に目についたのは、はに丸とひんべえのきぐるみだ。
本物だー!当時リアルタイムで観ていたよ!
そして、音声ガイドははに丸くんのCVだった田中真弓さんだ。
田中さんのガイドは、落ち着いた声でスッと説明が入ってくる。はに丸くんの声も聴けて楽しかった。
展示されていた物の中で印象的だったのは、蓑虫山人(みのむしさんじん)の「陸奥全国古陶之図」だ。自分が集めた縄文土器や土偶を、日常を彩る調度品のように描いている。
今まで博物館で実際に見たことのある土器とよく似たものもあり、いつの時代にも縄文土器に魅せられた人たちが居たのだと感じた。
大野雲外の「模様集(先住民の部)」は縄文土器の紋様を図案化したもので、植物のつるを表したものとか、ぐるぐるした線など縄文土器によく見られるパターンがカラフルにデザインされている。
この本欲しい。
羽石光志の「古墳(1952年制作)」はほのぼのとした画風で、ブーンと両手を広げた人物埴輪がかわいくて好き。
この展覧会では、絵画や彫刻だけではなく、埴輪と土偶が戦前から戦後どのように扱われてきたのかを示す当時の本や雑誌も多数見ることができた。
その中でも、展示室の壁に写された谷川俊太郎さんの詩「埴輪」は、読んだ後もその場でしばらく眺めていた。詩にこんなに感動したのは初めてかもしれない。20代でこれを書いた谷川さんは本当にすごい人なんだなと改めて思った。
彫刻では、森山朝光の「陽に浴びて」で、犬の埴輪を頭にかぶるように担いでいる人物像が印象に残っている。
本物の犬の埴輪にはおしりに穴が空いているので、この彫刻も模しているのかなと確認したが穴は空いていなかった。
土偶の部では、斎藤清の「土偶」が「パワー!」って感じでかっこよかった。
同氏の「埴輪(婦人)」はグッズの手ぬぐいにもなっていた。
岡本太郎の「犬の植木鉢」はかわいくて、抱えて持って帰りたいと思った。
これが展示してあるステージの前には椅子が並べてあり、ステージ上の他の作品(立体造形作品)をゆっくり眺められるようになっていた。
犬の植木鉢はとりわけ、撮影している人が多かったので、皆魅力的に感じたのだろう。
あと、「大魔神」の頭部モデルを間近で見ることができた。テレビで観た記憶がかすかにあるが、大魔神が両腕をクロスさせて顔を覆うように伸びをすると、瞬間的に怒った顔に変わるのだけは覚えている。そうか。挂甲の武人埴輪がモデルだったんだな。
そして、「おーい!はに丸」の当時の放送が観られるコーナーがあった。
オープニングから登場人物を観て懐かしくなった。はに丸は純粋だけど、きかん坊だったような記憶。
埴輪や土偶は考古資料というだけではなく、美術品としての魅力があるから、古くからたくさんの芸術作品のイメージの元になっている。芸術家だけじゃなくて、老若男女誰もが感じる魅力なのだ。
出口には、はに丸とひんべえが居た。はに丸のまばたきや、ひんべぇの眉毛がよく動いていて表情がしっかりあったなぁと懐かしみつつ美術館をあとにする。
午後4時 東京国立博物館「特別展はにわ」
小腹が空いていたので、キッチンカーのクレープ屋さんで、ホットチョコクレープを食べた。バターを贅沢に使ったパンケーキに近い生地のクレープで美味しかった。
「ハローキティ展」開催中の表慶館のバルコニーには大きなキティちゃんが鎮座していた。
もう一つのクレープ屋さんではサンリオキャラモチーフのクレープが販売されていて、列ができるほど人気だった。
特別展は金・土・日は午後8時まで開館していた。
平日の夕方ということもあって、人は多かったが並ぶこともなく、ゆったり鑑賞できた。
音声ガイドの石田さんと森川さんは、埴輪「踊る人々」の大ちゃん(森川さん)小くん(石田さん)になって、楽しく鑑賞を盛り上げてくれる。
最初の展示室で会えるのが、その大ちゃんと小くん「踊る人々」だ。
埴輪といえばこれ、という一番有名な埴輪。今まで本物を観たことはなかった。
本展では修復後、初のお披露目とある。
二人は踊っているのか、または馬を曳いているのか問題の答えは出ていないらしい。
とてもシンプルな造形だから人物埴輪の中でも初期のものだと思っていたけど、古墳時代の終わり頃のものだった。
どこからみても愛らしい。
埴輪の制作者は、後世の人にこんな埴輪のアイドルのような扱いをされることなど、思いもしなかっただろう。
印象強いのは、メスリ山古墳出土の円筒埴輪だ。圧倒的にでかい。高さ242cm。
これが二つ、前方後円墳に建っていたと考えられている。
当時の様子を想像してみると、まるで神殿の柱のようだったかも。
木製立物(もくせいたてもの)という、木で作られた大刀と、靭(ゆぎ)も1m以上の大きさがあり、迫力があった。
古墳を飾るのは葺石と埴輪だけというシンプルなイメージだけれど、実際は木製の埴輪がたくさん刺さっていたかもしれないのだ。
そして、挂甲の武人埴輪が展示されている空間は、黒い壁に囲まれて薄暗く、5体の埴輪が半円状に等間隔に並べられ、それぞれ際立つようスポットライトに照らされていた。
5体は同じ工房の人達が作ったかもしれないという。たしかによく似ていた。
鎧に付いた紐や靭の袋部分の縫い目など、間近で見ると細かいところまで表現されている。
表情は穏やかにみえた。
武人とはいえ、周りを威嚇するような態度ではなく、静かに佇んでいる様子だ。
この武人埴輪の彩色復元像は、白色が基調だった。鎧といえば戦国時代の黒色のイメージがあるので、目立つ白色は新鮮だ。
展示のラストを飾るのは、動物埴輪群だ。
馬、鹿、牛、猪、犬、水鳥、魚、どれも可愛らしい。
埴輪を作った人も、可愛いと思いながら作ったに違いない。
展示された埴輪のどれをみても、心が安らぐような、ほっこりした気持ちになった。
ミュージアムショップも盛況だった。
ぬいぐるみの中でも、挂甲の武人(彩色復元)は、特にかわいかったので購入。
埴輪ピンズはガチャ1回400円。ぐんまちゃん馬埴輪と、鍬を担ぐ男子が出た。
埴輪の魅力にたっぷり浸れた一日だった。
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