筑波山登山


2019年4月28日(日)
雨天の翌日、快晴。
空気の澄んだ見晴らしの良い日を逃す手は無い、登るぞ!
と軽く意気込んで行った。
筑波山山頂(女体山877m)へは小学校3年生の時に遠足で登っているのだが、生憎の濃霧で景色が何も見えなかった。それ以来、登頂したことがない。


持ち物は、屋久島で使った時以来10年以上、物置にしまいっぱなしのトレッキングシューズと軍手、帽子、軽食用のナッツ&ドライフルーツ、水、カメラ。

AM9:30 筑波山神社にお参り
登山口から一番遠い市営第1駐車場はすでに麓よりだいぶ高い位置にあり、富士山とスカイツリーが綺麗に見えた。山頂からも見たいなとこの時は期待していた。

登山コースは「白雲橋(しらくもばし)コース(筑波山ケーブルカー・ロープウェイ公式サイトより)」。
奇岩を観たいのでこのコースにした。
出発地点が筑波山神社になるので、無事登って戻ってこられるようお参りする。
拝殿の右脇の細い路地を進んでいくと突き当りに鳥居があり、奥はさらに狭く暗い山道が続く。
(ほんとにここが入口か?)とちょっとためらう感じだった。
鳥居をくぐった所で降りてくる人とすれ違ったので正直ホッとした。
登山道はほとんど階段か岩場である。
正直ナメていた。
自分の体力も甘くみていた。
最初はカメラを首にぶら下げ、ちょっと撮りつつ登っていたが30分くらい進むともうリュックにしまった。
余裕がない。
脈拍がやばい。
5m登ったら休憩をして、上がった息を整えないといけない。

ゴールデンウィークの日曜日だからか、登山者はひっきりなしに続く。
それを道脇の岩に座ってやり過ごす私。
軽装の大学生達が軽い足取りで登っていくのを羨望の眼差しで見送るのだった。


散り始めた桜の花びらが降ってくる

朝露が蒸発して靄がたっている
これは登頂は無理なのでは、と思った。
しかし、登山者には小学校低学年の子や高齢者も居たので、私もリタイアにはまだ早い、時間がかかってもちょっとずつ行こうと思い直した。
画像に出てないが、高低差がけっこうある

巨木がそこここに

休憩地点の巨木
1時間後、休憩地点に。
風がひんやりとして気持ちがいい。
野鳥の声もよく響く。
みんな適当な岩に座って、軽い飲食、ルートの確認をしたり。
私もナッツ&ドライフルーツをかじった。
わんこも登ってきた。小型犬、大型犬。小型犬には岩場の高低差は越えられないと思うから、その時は飼い主が抱っこでもするのかな。

丁石?なぜここに

休憩地点に着くたび巨木を撮る
下山してくる登山者が増えてきた。
私と同スタートだった人たちもちらほら見える。
山頂から富士山がよく見えたらしい。
なお、山頂まで行列が出来ていて、今からだと3時間はかかるだろうと話していた。だから、下山してロープウェイで行った方が早い、とも。
にわかに信じ難かった。

ここまで私と同じくらいのスピードだった高齢の夫婦と孫娘ちゃんがいて、会う人ごとに孫ちゃんが挨拶をするのがかわいかった。
祖父母を励ましながら登っていたのだがしかし、登山道のキツさにおじいちゃんが、
「じいじはもうがんばれないよ..」と本音をもらしていた。
その後、降りてくるのを見ていないので、きっと登頂を果たしたのだと思う。


PM0:00 弁慶茶屋跡 到着
この休憩地点を過ぎると奇岩が現れ始める。
「白雲橋コース」は所要時間110分だが、現時点で50分オーバーしてしまった。昼食は登頂後のつもりだったので何も用意していない。
仕方なくナッツ&ドライフルーツをかじる。
軽く尿意も感じていたが山頂まで我慢である。

そして、ここから行列が始まっていた。
山頂までの残り800m、進んでは止まりの繰り返しだった。


弁慶七戻り
はじめに現れる奇岩「弁慶七戻り」。くぐるときはそうでもないが、振り返って見てみると不安定な形がわかって怖くなる。


岩場ばかりになってきた

高天原への入口
遅々として進まないのは厄介だが、私にとっては体力への負担が軽減されて良かったかもしれない。
しかし列に並んでいることで、奇岩の写真を撮りづらくなった。
でも「高天原」の細い石段の先は見てみたくて、列を外れて登ってみた。
巨岩の上に稲村神社が建ち、眺望もなかなか良かった。

陰陽石(説明読んでもよくわからない)
国割り石





出船入船岩に空いた穴
北斗岩
大仏岩

残り200m、頂上までもうすぐだ。だが牛歩だ。
トイレのため切羽詰まった子どもが時折、列を追い越して行った。
歩き疲れた子は父親に抱っこされて登っていく。お父さんも大変だ。

登ってくるロープウェイ
PM3:00 山頂到着
途中で会った人が予想していた通り、3時間かかったのだった。
登山スタートから5時間30分かかった。
ロープウェイで来た人たちと合流し、山頂の岩場に立つ。
よく晴れて、霞ヶ浦、阿字ヶ浦、発電所も遠く見えた。
残念だが富士山は見えなかった。
ここまでの疲れも吹き飛ぶ素晴らしい眺めだった。

特にフェンスもロープも張っていない、一歩踏み外したら真っ逆さまの頂上部。
私は突端まで行くのは恐くてやめたが、眺望は写真に納めたかったので、岩に背を預けながら撮った。
突端で並んで、崖を背に自撮りしている女性達をこわごわ見ていた。

霞ヶ浦方面




スカイツリー
山頂の女体山本殿にお参り。ここにはちゃんと宮司さんが居て、御朱印ももらえる。

ガマ石


女体山山頂から15分ほど下ると御幸ヶ原(みゆきがはら)に出る。
「帰りはケーブルカーに乗る」と早々に決めていた。その駅がここにある。
わかっていたがケーブルカー待ちの行列も出来ていた。

おみやげ&食事処が5軒ほどあり、そのうちの仲乃茶屋で「つくばうどん」を食べた。
やっとありついた昼食だ。
鶏のつくね、ごぼう、ローズポーク肉、その他地元野菜たっぷりのあつあつうどん。
身にしみておいしかった。税込1,000円、とちょっと高め。

ケーブルカー待ちの行列は切符をすでに持っている人たちだと知ったのは、中頃まで来た時だった。仕方なく切符を買って並びなおした。
運行側は10分間隔に来るよう増便していた(普段は20分間隔)。


ケーブルカー後部の窓から急斜面を眺めつつ下山。
Minecraftならパワードレールがいるなぁとか想像していた。
乗車時間は8分だが、もっと短いように感じるほどあっという間に筑波山神社駅に着いた。

神社に無事下山したことを報告?し、天狗まんじゅうを頬張りながら駐車場まで歩く。
駐車場から女体山山頂を見上げて、さっきまであそこに居たんだーと感慨にふけった。

また行きたくなったらケーブルカーで行くわ。
おしまい
最初の筑波山全景画像は後日「母子島遊水地」から撮影したものです。

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