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屋久島編 24 川を眺めて暇つぶし 屋久島総合自然公園

 船の出港まであと1時間。宮之浦港から乗船するので、港から近い「屋久島総合自然公園」へ行ってみた。まだ所々整備中のようで道路や橋の工事をしていた。駐車場に適当に止めて川へ下りた。宮之浦川だ。ここなら涼もとれて長居できそうだ。

 橋を境に左奥が岩がゴロゴロしている急流で、反対側は比較的穏やかに流れていた。林の奥から勢いよく水が溢れ、橋の上から見ていると吸い込まれそうだった。

 橋の下では、小学生たちがランチタイムを過ごしていた。課外授業だろうか。みんな水着姿だったからひと泳ぎした後なんだろう。しかし、川の水はきれいだけれど底は見えないし、深そうなところでよく泳げるなあと思った。

 子どもたちの他には、年配の夫婦と家族連れが遊歩道で涼んでいた。遊歩道は川沿いの林の中に設置されているため日かげになっていて、木製の道は湿っていた。遊歩道入口の看板に「遊歩道は滑るので気をつけましょう」とあった。
気をつけても滑った。へっぴり腰のまま下流に向かい川原に出て、座り心地の良さそうな石を見つけて腰を下ろした。裸足になって流水にヒザまで浸るとひんやりとしてなかなか気持ちが良かった。すると、SFに出てくる小型ロボットみたいな針金の足をつけたクモが私の手の甲を走っていった。「うわっ」と驚いて振り払ったら水面に落ちてしまったのだけれど、そのクモは沈まずにアメンボみたいに浮いて近くの石に渡って行った。

 頭上の太陽がジリジリ照りつける中、時折葉っぱとか枝が流れてきて石にぶつかっていくのを眺めたり、水をすくってバッシャバッシャ跳ね飛ばしたりしていた。自分もプカプカと河口まで流されたら気持ち良さそうだ。いつまでも飽きそうになかったが出航30分前になり、自然公園をあとにした。

 鹿児島で着替えるつもりで短パンのままジーパンを持って「トッピー」に乗船した。
さよなら、屋久島。またいつか。
なんとなく海面を見ていたら、すぐ近くにウミガメの薄黄色の甲羅が見えた気がした。

 鹿児島港に着くとタイミング良くバスに乗ることができた。西鹿児島駅でジーパンに着替えて「しろくま」と「かるかん」をおみやげに買った。

 初めての寝台列車「なは」号は快適だった。個室だから周りを気にすることなく寝ていけるし、腰が痛くなることもない。東京に着くまでの間、暇つぶしにGBA「MOTHER1+2」で遊んだり、今日まで自分が体験した「屋久島」を回想したりした。

おしまい

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