午後4時。「永田いなか浜」到着。
陽が照りつける中、家族連れやカップルがまばらにいた。パラソルの下で読書をしている女性や岩場で潜水している子どもたち。水着を持ってきていたけれど、間近に波を見ていたらこわくなったのでやめた。波が引くときに砂に足が埋もれていく感触が苦手でもあった。眺めているだけでも、透明で美しい海だ。
砂浜を見渡せる小高い場所に「ハッピーいなか浜」という小さな海の家があって、かき氷やラーメンなどお馴染みのメニューを取り揃えていた。その中に、「グァバ氷」という聞き慣れないものを見つけた。
あちこちに貼られたチラシによれば、グァバという実が健康に良いものらしい。
どんなものか興味が湧いたので「グァバ氷」を注文した。すると、店主のおじさんが「味見してみなくていい?」と訊いてきた。
ちょっと迷ったが、味見はやめてできあがるのを待った。店主はカウンターに備え付けてあるジューサーからミルク色の液体を取り出し、カップにたっぷり入った氷の上にかけていた。この液体がグァバの濃縮シロップらしい。先がスプーンになったストローをさしてできあがり。
見た目はとても素っ気無いかき氷だ。ひと口食べてみるとミルク色のシロップはとても甘くて、植物の実っぽいフルーティーな味がした。とっつきにくくなくおいしかった。
いなか浜の中央付近は砂浜部分が波打ち際よりいきなり150センチくらい高くなっていて、波打ち際を見下ろす形になる。きっとウミガメが平らな砂浜の端のほうを産卵場所にするようにしているんだと思った。
堤防のような砂浜に腰をおろしてかき氷を食べた。腕と脚は容赦なく日に焼かれたままだった。シュノーケルをつけて海とたわむれている子どもがとても羨ましかった。自分はヒザ下まで波につかるので精いっぱいだった。
そんな感じでボーっと眺めていたり、波打ち際に下りてつかったりを繰り返していた。
午後4時40分。いなか浜をあとにして、本日のメインその2「尾之間温泉」へ向かう。